画像は高橋辰雄『不安のオリジン』より
数年前から難病の重傷性筋萎縮症を抱え、車椅子で行動しながら作品制作に取り組む高橋は今年ことに旺盛に制作、発表を行っています。長野県との県境である山梨県北杜市に位置するイグレグでの個展は、個展で長野を縦断する試みの出発点としたい、と企画されました。
ブラックホールをタイトルに据えたのは「誰も見たことがなく、科学者だけでなく、芸術家にも刺激を与えてくれる存在だから、私も楽しもうと思って」闊達な創作のモチベーシヨンとしたようです。
段ボール、針金、木製パネルを使ったオブジェたちから「楽しみ」の軌跡を感じ取る楽しみを味わっていただけることでしょう。
【作家略歴】
1952年、 山梨県甲府市生まれ。甲府第一高等学校卒業、2,3年時は大学紛争の最中で大学受験も中止となり混乱した状況を過ごした。
とりあえず地元の山梨大学工学部計算機科学科に一期生として入学、卒業後、改めて、Bゼミ-school、創造のアトリエ(横浜)に学ぶ。
大学に戻りしばし研究生として過ごしながら、再び上京し東中野の新日本文学会文学学校に学ぶ。’80年代以降は活動拠点を山梨に置く。
地場産業に密着したデザイン事務所を営みながら、<絵画のプラクシス(実践)展><環境芸術ワークショップ>を半世紀を越え主宰。
美術家&ライターとして、山梨を中心に横浜、東京、静岡で発表を重ねて来た。